設立趣意書
《法人の理念》
社会福祉法人つばめっこは、地域・社会と「つながり」を持ち、障がいがあっても、自分らしく生きていくことができるよう、地域と共生した「笑顔あふれるライフステージ」の実現に努めます。
《基本方針》
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個性を大切にした支援に努めます。
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多様なニーズに寄り添う支援に努めます。
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地域・社会との「つながり」を大切にした支援に努めます。
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利用者・家族・職員・地域の皆さまと共に笑顔あふれる施設づくりに努めます。
近年、障がい児者を取り巻く社会状況は、福祉サービス業の増加に伴い、利用する側の選択肢が増えたように見えます。しかしながら、障がい児者のニーズ(居住地内からの距離や送迎サービスの有無など)に合致しているかいうと、なかなか難しいのが現状です。
私たちはこれまで、障がい児者が安心して日常生活が過ごせる場所の確保のため、また要望に少しでも応えていきたいとの思いから、私財を投じて障がい児者施設のサポート並びに開設・運営に取り組んできました。
2019年に仙台市泉区でスタートした就労継続支援B型「つばめファクトリー」は、障がいのある方々が「一人でも輝ける働く活動の場所を提供し、生きがいを持った生活を過ごせる環境を作りたい」という願いから開設しました。開設当初からのモットーは、「笑顔あふれる事業所」です。私たちは、障がい児者が、日々の活動を通して、社会の一員として必要とされる人材として成長し、自分の存在意義を肯定できることが真の笑顔につながるものと信じています。そして障がい児者の笑顔は、家族や職員、障がい児者にかかわるすべてのみなさんを笑顔にしてくれます。
その活動の中で、支援学校など関係機関の方々から福祉サービスについて情報交換をする機会があり、その際地域に根づいた「生活介護サービスの早期必要性」を感じました。支援学校に通っているご家庭の中で、居住地域又は隣接地域での生活介護施設を希望しているが、なかなか利用施設が見つからない現状が存在しています。その中で問題に直面している事例として、「生活の安定のため、保護者の方が働きに出たくても居住地域又は隣接地域に利用したい施設の受入れが無く、困窮している」という問題もあります。「必要な地域に必要とされるサービスが足りていない」ことを痛感し、障がい児者や関係者の思いに応えられることは何かを考えた結果、生活介護事業を開設し、新たな施設運営を行っていきたいとの結論に至りました。
しかし、新たな事業展開をするための運営基盤や必要なニーズに応じた事業拡大を進めることは、昨今の厳しい経済状況の下では、運営基盤が苦境に立たされることも想像に難しくありません。そして、今もなお続く福祉人材不足を解消するためにも、安定的かつ透明性を持った組織作りに励む必要性、利用者・家族のみならず、施設職員も笑顔の下、継続して働くことができる職場環境の形成が重要です。
私たちは「障がい者が、地域・社会と『つながり』が持てる活動と自分らしく生きていけることをめざした場所が必要である」という思いを実現し、地域に必要な社会資源を作っていくには、社会福祉事業を社会的な役割とする社会福祉法人を立ち上げていくことが必要であると考えました。私たちは、これまで積み重ねてきた活動と共に、社会福祉事業を継承しながら、別組織の新たな社会福祉法人を設立して、仙台市泉区の地で新たな役割を担ってまいります。
また将来的には、「地域に必要な社会資源」としての活動にも取り組んで行きます。ご本人やご家族の状況に応じた生活上の課題等を把握し、地域の様々な社会資源とも連携することで、諸課題の解決へとつないでいく活動にも取り組みます。これは、新たな法人の使命でもあり、「地域共生社会」への一助をめざすことにもつながります。地域を基盤とした包括的な支援が求められている中、地域住民との「つながり」を大事にし、地域住民との協働活動など、さらなる地域福祉の充実を目指します。
そして、法人としての願いは、恒久的かつ安定的に継続できる施設を運営することにより、障がい児者が子供から大人になり、親亡き後自立しなければならない時が来ても生涯に渡り寄り添うことができる施設体制を今後とも構築して行きたいと思います。
どうぞ社会福祉法人つばめっこ設立の趣旨をご理解いただきますよう、心よりお願い申し上げます。